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zoom RSS 活断層と内陸地震

<<   作成日時 : 2016/05/14 19:02   >>

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 長女が未だ中学生のころ夏休みを利用して岐阜県の根尾谷断層を見に行った。 現地へは美濃市から国道 (418 号線) とは名ばかりの狭くて鬱蒼とした未舗装の峠を越えて入ったが、最終の下り道では菊花石の採れる山あいを眺めながらのドライブ行だった。 ... 根尾の春は天然記念物の淡墨桜で夙に有名だが、特別天然記念物の根尾谷断層もまた貴重な地震断層遺産として百年余を経た今日もよく保全されている。 国道255線 脇の現地には断層を示す大きな看板が立っていて、高さ 5m余の断層崖は南西に開けた田畑の中にある。 最近は、近くの国道沿いに地震断層観察館が建てられていて断層の断面を公開している。 ... 根尾谷断層は、1891年(M20年) に発生した M8.0 の濃尾地震時に突然地上に現れた活断層で、記録に依れば 規模は左横ズレ断層で変位は最大で 8m、上下は6m、長さ 80km、国内最大の直下型の内陸地震であった。

 全国に 2000ヵ所もある断層はどの様にして出来たのか? ... 先ずは日本列島の姿を思い浮かべてみたい、 この島は地球の表面を覆う大型プレート 15枚のうち 4枚のプレートに関係している。 大陸プレートに乗る西日本の下にはフィリピン海プレートが沈み込み、北米プレートに乗る東日本の下には太平洋プレートが沈み込んでいる、その中でも 特に関東の中西部の地下は 北米プレートの下にフィリピン海プレートと太平洋プレートが重なり合って沈み込み プレートが三重に重なる特異な構造になっている。 然も、厚さ 50q〜150km とも云われる二つの海洋プレートは、夫々が年に 数p〜10p の速さで 本州・四国・九州の東側の海溝から列島の下に沈み込んでいる。 これにより日本列島は常時 水平方向と上下方向から大きな圧力を受けるコトに...。 一般的に東日本の断層には逆断層型が多く、中部地方では横ズレ断層が、九州地方では正断層型が多いとされるが、これはプレートが押し続ける方向に原因がある。 列島が受けている圧力の方向は国土地理院の基準点観測データや長期の地殻変動情報からも見てとれる。

 沈み込むプレートの圧力を受けた日本列島の陸側のプレート (岩石や地層) は、 耐えきれなくなると破砕して壊れ、ズレ動く、これが 「内陸型地震」 である。 通常、陸側のプレート内で破砕が起きる範囲は、地下 5 q〜20km の間であり、地表でズレる断層の幅は 数m 程度とされる。 ... この様に岩石や地層が圧力を受けて壊れてズレ動く現象が 「断層活動」 である。 この断層の内、数十万年前以降から繰り返し活動を続けていて、今後も引き続き活動する可能性のある断層を 「活断層」 と云う。 ... 内陸で起きる直下型の地震は震源が 5〜20q と浅いので、震源付近での被害は大きくなる。 ... 直下型の内陸地震では、断層のズレの量が 5m以上であればマグニチュードは 8以上になり、1〜2m のズレの量であればマグニチュードは7 前後になる。

 内陸型地震による被害を少しでも少なくする為には、活断層の調査を行い今後発生する地震の場所や範囲・規模・時期を予測し、消極的だが用心するしかない。 ... 地震本部では日本列島の陸地と沿岸部に在る 2000ヵ所の断層の中から甚大な被害が予想される 98ヵ所の活断層や断層帯を選び 「基礎的調査観測の対象活断層」 に指定して現在、調査を続けている。 ... 活断層の調査には以下の様な調査法がある。 @ 空中写真判読法、地形を判読して段差や地形の食い違いから活断層を探し出す。 A ボーリング調査、得られた地層のコアを分析して現地の地層の種類や構造を知る。 B 物理調査、 人工地震波や重力等の測定により地下の状態を探る。 C トレンチ調査、 実際にトレンチ(溝) を掘り、地層構造を目視して過去の断層活動を推測する、等である。 特に、最近の地下探査では反射法地震探査による調査が成果を上げつつあり注目されている。

関東地方は、浅い地下を震源とする内陸型地震よりも 寧ろ深い地下を震源とする直下型地震の方が怖い。 関東平野の深い地下では、北米プレート・フィリピン海プレート・太平洋プレートの三者が重なり合っていて、そこで破壊があるとプレート境界型の地震が起きる。 この地震による震源は地下 40q〜100km と深く、過去には鎌倉地震や安政の江戸地震など、大きな被害を出している。 ... ただ 関東平野の浅い地層には埼玉・東京・神奈川で若干の活断層が伏在するものの、北関東や東関東には目立った活断層はない。 ... 関東地方で怖いのは関東平野 南西部の埼玉・東京・神奈川の深い地下で発生する直下型地震であり、相模湾沖の地下 20q 付近を震源とし、更に津波をも伴う海溝型の地震である。

 参考書 :
松田時彦  活断層   岩波書店
国土地理院    活断層とは何か

 

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