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zoom RSS 「夏は来ぬ」

<<   作成日時 : 2017/05/05 13:48   >>

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 2017 年の 5月 5日は立夏、この日を境に暦の上では夏になる、更に 立夏は立春と夏至の中間の日でもある。 夏を称して 「九夏」 或いは「三夏」 とも云うが、九夏は暑い夏の 3ヵ月間の 90 日を云い、三夏は初夏・仲夏・季夏を指す。 今年の立夏は 5月5日だが、年によって立夏の日は異なる。 5月と云えば端午の節句だが、端午の 「端」 は最初と云う意味、即ち 5月の最初の 5日の日が端午の節句になる。 また 5日のこの日は昔から 薬 (くすり) の日。 「薬園に雨降る五月五日かな ⇒ 蕪村 」 ... 往時の薬の日には、総出して山野に行き薬草を採った。 だが、新暦の 5月5日は旧暦では未だ 4月 10日、逆に旧暦の 5月5日は 新暦では 5月の25日。 事実、新暦では5月の末頃にならないと薬草は採れない。 ... 表題は昔の小学唱歌の 「夏は来ぬ」、現代では 「夏が来た」 の意。

 夏の空は明るくどこまでも青い。 過去に この青い空を歌い上げた曲は多い。 その中で最も ヒットした曲は 「My Blue Heaven ⇒ 私の青空 」 である。 直訳すれば 「青い天国」 なのに、それを 「私の青空」 と訳したのが当たって歌は大ヒット。 曲名では青い空の情景を連想するが、実際の歌詞の内容は 1900年代初期のアメリカの中流家庭、夕闇迫る頃の一家の安らぎを歌った曲で、最初の日本語版は 昭和の初期に喜劇役者のエノケンが歌った。 A・バーリンの Blue Sky も有名だが、青空に関する曲は多く、何人もの歌手が歌っている。

 初夏の 5月は動物の出産ラッシュの月、仔馬も仔牛も 5〜6 月に生まれる。 生まれた時にはヨチヨチ歩きだった仔馬や仔牛は やがて親の後に付いて外出する様になる。 親の方は主が手綱を曳いているので大人しいが 問題は子供の方、親の前後左右を勝手に駆け回るので人様には大いに迷惑。 何故か 彼等は好奇心が強く、 特に赤系の色を好むのか 昔はそんな色の服を着た女の人が大声を上げて逃げ回っている光景をよく目にした。 「親馬にぶつかりありく仔馬かな ⇒ 樹海 」 。 ... 牛馬だけではない、其処此処の路地や庭先には小鳥のヒナが ヨタヨタ彷徨っているのにも良く出会った。 「雀の子そこのけそこのけ御馬が通る ⇒ 一茶 」。 この時期、晴れ上がった青空には雲雀が啼き、田の畔には鶉 (うずら) が走った。 ... 啼き止んだ雲雀 (ひばり) は、急降下して来て人気のない麦畑の中にスーット消える、子供の頃には網を持って落下地点めがけて何回も走ったが雲雀の巣を見つけたコトは一度も無かった。

 初夏の空の色は青いと云っても 実は白っぽい青空である。 それは夏になると地上付近の温度が上がり、同時に湿度も高くなるからである。 初夏の青空が、空気が乾燥している秋の青空と異なるのはこの為である。 また、我々が空を見上げて青いと認識するのは、昼間の太陽光は真上から降り注いで来て空気の分子に当たって青や紫の色を発生させる 、空が一面に青く広がって見えるのはこの為である。 一方、夕方の太陽光は地平線に沿って低角度で当たって来るので光は昼間程には散乱しない、夕焼け空が赤やオレンジ色に染まるのはこの為である。 また雲の色が白いのは別の理由である。 雲自体は水滴や小さな氷の集まりで出来ているので、太陽の光が雲の中を通ると 大きな水の分子に当たって散乱する。 白い雲の色は太陽本来の白い光の色なのである。

 「山笑う」 は山が萌える頃の春の季語だが、初夏の5月はもう新緑の季節、遠くの山の緑もハッキリしてくる。 「絶頂の城たのもしき若葉かな ⇒ 蕪村 」。 春に山道を歩くと、途中の杉の林には萌黄色で溢れんばかりのスギ花粉の塊が山一面を覆っている、だが 花粉を飛ばした後の初夏の杉山には青一色の新芽が広がり、山は緑に覆われる。 足元に目をやれば、路傍に名も知れぬ草花が咲き競うのもこの季節である。 何年か前の初夏に、中央構造線の露頭を見ようと山深い長野県の大鹿村に行ったコトがある。 当地は地質上は領家帯と三波川帯の間に挟まれた複雑な地形の村で、秋葉街道沿いの低地は標高 6〜700 m なのに、山間部の集落や山仕事の場所は 800〜1000m 余の高さにある。 深山の4月は、周辺には未だ残雪があり気温は低く夜は冷え込む。 だが初夏の声を聞くと、待ち焦がれていたかの様に 或る日を境に山里の 梅・桃・桜の花が一斉に咲く。 ...咲く花の絢爛さとはこのコトであろう。 正に陶淵明の云う 桃源郷をみた思いだった。

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