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zoom RSS 「父の日」がやって来る

<<   作成日時 : 2018/05/30 11:44   >>

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 父の日? と検索すると 「父の日は何日ですか」 と云う質問が多いのには驚いた。 バレンタインデー同様に父と子が商業主義に踊らされているコトは良く分かるが、世間の関心の低さにはチョット淋しい気もする。 「父の日」 発祥の地のアメリカでさえ関心は低いようで、商業的にも売上の少ない 「父の日」 など左程 有難がられている風はない。 全米小売り協会の発表では、或る年の試算では 父の日に買われるプレゼントの額は平均 $91. 対する母の日に贈られるプレゼントの額は $124、とある。 もっとも、物を買って送るだけが父の日のプレゼントと云う訳ではないが...。 過去には父と母を一まとめにして 「親の日」 なんて日も創ってみたが、これは父の日以上に不人気で、記念日設定にまでは至らなかった。 理由は、既に母の日と父の日が記念日として定着していて、商業的にも成功していたからと云う。 ... ただ世の中には、子供のいない人、母親・父親のいない人も大勢居る、もっと別の表現を使う日が有っても良いのではと思うが如何か?

 世間一般が父の日にプレゼントを贈る様になったのは何時の頃かは分からないが、私自身 父親は早くに夭折したので贈り物などしたことは無かった。 ただ長生きした方の母親には何時の頃からか毎年夫婦でプレゼントを贈って喜ばれて来た。 一方、私の長男の方は孫たちの1年間の成長の記録を集成した写真集を毎年送って来てくれる、有難いが作成する方も大変な労力と思う。 本場のアメリカでは父親へのプレゼントは 「父の日カード」がポピュラーの様だ。 ある調査では、プレゼントされる 「父の日カード」 は例年 9300万枚程度で、この数値はクリスマスカードの 18億枚、バレンタインデーの 1億5千万枚、「母の日カード」 の 1億4千万枚に続くと云う。 人口 3億5千万のアメリカで、この枚数を多いと見るか、少ないと見るかは人それぞれだ...。

 かって「父帰る」 というロシア映画があった。 2003年のヴェネティア国際映画祭で金獅子賞を受賞した名作で、筋は12年ぶりに突如帰宅した父、だったが家族に馴染めず諍いの末に自ら海に出て流され永遠に帰らぬ人となる作品だった。 もう一つの菊池寛の代表作の戯曲 「父帰る」 も20年ぶりに帰宅したものの家庭内に居場所もなく再び家を出た父親を、突然気が変わった様に 家族が今度は父を連れ戻そうと夜道を探し回る。 ...そんな似たような筋書きの二つの作品のうち、同じ個所は父親が予告もなく突然に帰って来る、そして再び去って行く所だろう。 以前から何故かこの劇的なシーンだけが頭の隅に残っていて、父帰るのこの日こそが、「父の日」 に最も相応しいのではと考えていた。 ...今ではもう作品の内容も うろ覚えでしかないが、父の日が来ると毎年思い出す。 ... 男には広い世界を一人、徘徊する遺伝子が潜んでいる様にも思う。

 世界では現在 68ヵ国が 「父の日」 を祝う。 そんな父の日を 6月の第3日曜日としたアメリカに倣い多くの国が、この日を選定しているが 独特の事情でそうではない国もある。 ... ロシアは未だ寒い 2月の23日に設定しているが、この日は国の祖国防衛の日と云う。 広い国土で祖国防衛に携わる父親を想定しての記念日であろう。 スペイン・イタリアは3月29日、カトリック系の国々では聖ヨセフの日を父の日に選んでいる様だ。 ドイツは国の休日の昇天日を選んだ、復活祭から 39日後の木曜日を当てているという。 南半球のオーストラリアは9月の第1日曜日。 台湾は8月8日だが、中国語の発音に似ている Papa の日 (父親節) を選んだ、粋な計らいである。 ブラジルは母の日から 3か月後の8月の 第2日曜日、但し 国の休日ではない。 他にもイギリス、フランス、カナダ、トルコ、インド、ギリシャ、シンガポールなど色々な国で父の日が設定されている。

 日本では特に貴族の間では 奈良時代には 日常生活は (母子+夫) の単位で成り立っていたので必然 父子の関係は弱かった。 だが 10世紀に入ると 夫婦は生涯同居生活を営む様になり、その頃から七五三や成人式の儀式が盛んになる。 するとそれまで強かった母系の親権は衰え、今度は次第に父系親族の力が 強まっていく、更には 官職等の父子継承が制度化されて来ると、子供たちは次第に自分の父親に対して忖度すら行う様になった。 ... だが本来は、父と子の間に忖度などは不要であり、普通の親子の間柄でいれば十分だったはず。 ... 不可解な父と子の関係、昔のコトは兎も角として今は子が父の日を祝う。 だが、そもそも社会が多様な家族関係で成り立っている現代に於いても やはり父の日は必要なのだろうか。

 参考資料 :

 服藤早苗  父の日   吉川弘文館「本郷」No. 131号より

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