雲仙に遊ぶ

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 島原電鉄の安徳、この駅にはバスもタクシーも入って来ないので、水無川沿いに 「雲仙岳災害記念館」を目指して歩いた。

 ボンヤリ霞んで見える雲仙岳を背に30分、やっと昼食にありつけるぞ と喜びながら館に入るとビックリ、中は各地から来た修学旅行生で超満員。 ...シアーターでは火山の噴火から火砕流、土石流の発生、流下などを疑似体験できる。 館の床を振動させ熱風まで吹き出させて火山を身近に体験させる設備は大掛りである。 有明海に面した この記念館は実際に火砕流と土石流に襲われ、そのルートとなった水無川の河口脇に建つ。 普段は普賢岳を正面に望めるいい場所に位置する。

 1990年の雲仙の噴火による災害は、11月の普賢岳の噴煙に始まった。 翌91年5月には山頂付近にマグマが現れ、そして9月には膨れ上がった山頂の溶岩ドームが崩壊して発生した火砕流は東側中腹にまで達した。 その後も火山活動は続き、山の東側斜面を覆うように流下した火砕流と土石流は一般の住居地域をも呑み込んで有明海にまで達した。 1995年5月には終息宣言が出されたが、山腹には依然として約2億㎥ の土砂が堆積しているとされ、第二次の土石流発生の可能性もあり、現地では尚も油断は出来ない。 最近、雲仙の科学掘削事業として山腹にボーリングを行い火山の火道や地質が調査された。 結果の発表を待ちたいところである。

 九州地溝帯というのがある。それは 別府湾から由布、鶴見岳火山、九重火山、阿蘇火山、熊本、島原半島へと九州を横断する大地を裂く 大型の溝であり、雲仙岳はこの地溝帯の西端に位置している。 国土地理院によると、 この地溝帯は現在 1.4cm/年、の速さで南北に裂けつつあると言う、また九州大学の地震観測センターでは、島原半島も 2~3cm/年、の速さで陥没していると発表している。

 今まで、この地溝帯の裂け目は 阿蘇や九重の各火山の火山岩や火山砕屑物で埋められてきたが、 雲仙でも同様なコトが必要になってくる。 400万年前に始まった九州地溝帯の分裂活動は、裂け目上に連なる幾つもの火山の成長と消長を見つめながら、自らも成長し続けている。 100万年後には九州地溝帯には海の水が入り込んでいるだろうという論者もいる程だ。 雲仙火山は、このような複雑な条件下に位置しており、将来にわたって引続き活発な火山活動と地溝の陥没を見守っていく必要がある。
 ( 写真:災害記念から見る水無川筋と普賢岳 )

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