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zoom RSS 房総のチバニアン

<<   作成日時 : 2018/09/23 06:58  

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 「チバニアン」 ってなに?  それは千葉県の中央部 千原市の山間部、つまりは房総半島の中央部を流れる養老川上流の左岸の崖に露出している地層のコト、チバニアンとはラテン語の 「千葉時代」 という意味。 ...では何故にこの地がこれ程までに地学の世界でクローズアップされる様になったのか。 それはこの地の地層に 今から 77万年前に起きた地球の地磁気の逆転の跡が鮮明に刻まれて残っていたので、この地を国際機関に日本名で命名する様に働きかけているからである。 だが、世界には同時代の地層がイタリアに 2ヵ所 在り、あちらも今回 この時代の地層への命名権は我が方にと名乗りを挙げている。 因みにイタリアの方の1ヶ所の方の名前は、「イオニアン」 である。 こんな競争が有るので互いに競い合い有名になったのである。

もう少し詳しく説明すると、太陽系の3番目の惑星として地球が生まれたのは 46億年前、その後 多くの生物が棲む様になった時代を地質時代と云うが、これを大きく3 区分すると、古生代(5億4千年前〜2億5千年前)と、中生代(」2億4千年前〜6千6百万年前)、新生代(6千6百万年前〜現代) の三つに分かれる。 その中の最終の新生代は、更に古第三紀、第三紀、第四紀に分れている。 その中の最後の第四紀は、今から約 259万年前から現在までの期間となる訳だが、第四紀の中は更に古い順に更新世 (約259万年前から1万年前まで)と完新世 (約1万年前〜現在まで) に分けられている。 チバニアンはこの内の更新世の中の 77万年前から12万6千年前までに堆積した地層の地名候補なのです。 つまりは区分法、「... 代・世。期」 の中の期に該当する部分の、更新世の中の 3番目の地名候補なのです。

 国際的な地質年代に新しい地名を付けるのは 「国際地質科学連合」の仕事です。 そこに日本から 2017年6月に千葉県市原市の当該地層を 「第四紀更新世前期・中期の境界地層の国際標準模式地」 に認定して下さいと申請が行われました。 これが 77万年まえから12万6千年前までに堆積した地層、チバニアンなのです。 審査の結果 決まるのは日本の チバニアンかイタリアのイオニアン の何れかになる筈です。 それが、もしチバニアンに決まれば国際的な地質年代の一つに初めて日本固有の地名が付くという訳なのです。

 では 259 万年前に始まる 第四紀初期の房総周辺の地域は、当時は一体どの様な状態だったのか。 また深海底で何が起きていたのか。 現在の房総半島は その頃はどの様な状態だったのか。 ...プレート運動の結果 形成された房総半島ではあるが、第四紀の初期の頃には、現在の埼玉県浦和市付近から東京湾北部〜房総半島中部にかけての一帯は大きな盆状構造の深海だったことが分っている。 だが 50万年前頃には深い海には厚さ 2000mもの土砂が堆積し浅海化して、房総は氷期には陸化し 間氷期には浅海化すると云う状態をを繰り返していた。 房総半島が現在のような形になったのは、7000年前に縄文の海進が終わり 海が引いて行ってからと云う。 かっての深海に2000m もの厚さに、然も互いに不整合に堆積して隆起した地層は、現在 房総半島で見られる地層である。 それらは半島の中央部では上総層群であり北部では下総層群、南部では三浦層群である。 チバニアンの属する地層は、半島の中央部の上総層群の中の一つである。 この地の最下部の地層は黒滝層であり、その上に 10層もの地層が不整合に堆積し、時には火山灰層を挟んでいる。 チバニアンの在る地層は比較的新しい層の国本層に属している。

 上総層群の層厚 2000m の地層は一般的に堆積速度が速く、場所によっては1000年に2m もの速さで堆積したとされている。 一方のイタリア側の地層は堆積速度が遅く 20cm程度とされている。 その為に深海底で堆積した日本の地層は堆積速度が速すぎるので異常ではととの疑義も出ている。 だが、この地層が泥流等の異常堆積物では無いことは、低棲有孔虫化石の存在や鍵層の火山灰層の存在が、その疑念を晴らしている。

 最新の研究で地球は巨大な磁石であり、自ら地磁気を発生していることが分ってきた。 地球自体が発電機なのである。 地球内部の 3000km下に に厚さ2000kmにも及ぶ外核(液体金属) があり、これが対流して発電をして地磁気を放出していると云う。 この仕組みが出来たのは27億年前とされており、これ以降 地球で生物が生存できる様になった。 地球を覆う地磁気は、宇宙線や太陽風などの素粒子から生物を守る働きをしており、若し地磁気が無ければ生物は死滅してしまうと云われている。 この地磁気、どういう訳か時々、N極とS極が入れ替わる、その様子が岩石の中に記録されている。 現在の N極が北にありS極が南にあるのは 77万年前に地磁気の N 極とS極が入れ替わったことが日本の地層に記録されて残されている。 現に、この地層が千葉県の市原市に在る、だからこの地層をチバニアンと命名して下さい と云うのが、日本から国際地質科学連合への要請なのである。

参考書 :

鎌田浩毅  地球とは何か  SBクリエイティブ(株)
地学のガイドシリーズ14 ・ 続千葉県    コロナ社


 
 

 

 

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