ぬるでんぼう

アクセスカウンタ

zoom RSS ♪ ピアノの音色

<<   作成日時 : 2015/08/15 05:43   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 楽器の発する美しい 「 音色 」 は人々を魅了して止まない。 音色とは、広辞苑に依れば 「音の強さや高さが等しくても、それを発する楽器の種類などによって違って感じられる音の特性」 とある。 同じ高さの音で、ピアノの 「ド」 と ギターの 「ド」 を弾き比べてみても 音色が異なる音は違う音に聞こえる。 音色とは、即ち音の質を表現する言葉なのである。 ... 音響学では、音色を音の波形の違いから捉える。 その波形を周波数に直してみると、音の強さの違いが音色の違いとして描き出される。 周波数の最も低い線を 「基音」 として、その上に表れる線を「上音」 と呼ぶが、この上音の構成の違いが音色の違いでもある。 また基音の周波数に対して上音の周波数が倍数になる線が 「倍音」 である。 ... 打弦楽器のピアノの音は基音と倍音から構成されているので、その場合は倍音の強度比によって音色が決まる。

 あまり知られていないが 「音色」 は、工業標準化法の J I S 規格 ( Japan Industrial Standard / 日本工業規格 ) の中で音響用語として理論的 に定義付けられている。 ... JIS の条項、「3 . 9 生理音響・聴覚、801 - 29 - 09 音色 」 の項には、音色とは 「聴覚に関する音の属性の一つで、物理的に異なる二つの音が、たとえ同じ音の大きさ及び高さであっても異なった感じに聞こえる時、その相違に対応する属性 」 とあり、更に 備考欄には、「 音色は主として音の波形に依存するが、音圧や音の時間変化にも関係する 」 と追記されている。 ... 音楽音響に関しては、音色の他にも基音、音符、音階 ( 純正律・平均律 )、 ビブラート、... 等々の身近な音響用語が同じように JIS で定義付けられている。 ... 音色の持つ響きは、芸術的な感覚を超えて科学的にキチンと規定されているのである。

 人が一つの音だと思って聞く音は、実は倍音が重なって出来ている複合音である。 ピアノの真ん中辺にあるキーの 「ド」 の音の周波数は 261 ヘルツで、その 1オクターブ上の 「ド」 は 522ヘルツ、その上は 「ソ」 784ヘルツ、... この2倍、3倍、... という音の重なりが倍音であり、楽器毎に この倍音構成はそれぞれに異なる。 人はその倍音構成の違いを音色として認識している訳だ。 ... 一般的に、奇数偶数の倍音が重なって倍音の数が多くなると明るい音になり、倍音が少ないと 丸くて暗い感じの籠った音になるとされる。 ... 実際に音楽の上手な人は、楽器が本来持っている倍音をうまく引き出す様に演奏している訳だ。

 18世紀以降、器楽々器の多様化・量産化が進むに従い 各楽器の音の高さを共通化する必要が生じてきた。 そこで新しく作られた調律法が、 1 オクターブを均等に 12等分した 「 平均律 」 である。 平均律の導入に依り ピアノ等の楽器の製作や作曲、音楽家たちの演奏はやり易くなった、平均律導入の最大のメリットは移調・転調が容易に出来る様になった点にある。 だが音響の自然法則に反した人為的な平均律では、響き合う音の組み合わせや倍音の構成が厳密には整数比にならない。 この為に平均律では和音 ( ド+ミ ) の 「濁り現象」 が発生してしまう 。 一方で、音の周波数が整数比で並ぶ 「純正律」 の音階では、音色は人間の耳には心地よく響くが、調が変わる度に音階を切り換えねばならない煩わしさが残る。

 ピアノの音は、強く弾くと音量だけでなく音色も変わる。 即ち、キーを強く弾くと倍音が増えるので、音色が変化して人の耳には大きな音量となって伝わる。 ... 安藤由典さんは、弦を使う楽器の場合、弓でなく 打ったり はじいたりして音を発する楽器では、発音の瞬間に音は鋭く立ち上がるが その後は すぐに音全体が減衰してしまうので、この間の時間変化が音色を識別するカギになる。 ピアノの ラ音 ( 440kHz) を打鍵すると音は 0.1 秒後の瞬間が最も強く、その後は直ぐに減衰過程に入り基音も倍音も 1. 3 秒後には消えてしまうが 1. 8 秒後には再び音が現れる。 これはうなり に依って音の音色が変わる複弦の鉄線の振動音だと云う。 ... となれば、 例えば ビブラートやトレモロは 振動音とどの様に関係しているのだろう。

 「 録音されたサンプリング音源 」 で再生された電子ピアノや電子キーボードには倍音は無く、音源も生のピアノ とは全く異なる。... 例えば電子ピアノは、誰が弾いても どんな弾き方をしても 同じ音を発するが、生のピアノは 同じ強さで弾いても 弾く人の 弾き方次第で 音色は違って聞こえるから不思議である。

 参考書 :
安藤由典  楽器の音色を探る  中央公論社

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
♪ ピアノの音色 ぬるでんぼう/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる