ぬるでんぼう

アクセスカウンタ

zoom RSS 英語の世紀 ...言葉F

<<   作成日時 : 2015/09/30 21:57   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 最近、幼稚園での英語教育が盛んである。 これから日本語を覚えようと云う園児に 同時に英語も教え込もうと云うコトか。 この英語教育、実は幼稚園側の定員割れ防止の為の経営政策の一環なのだが、親の方も 「英語の世紀」 の到来を見越してか歓迎する向きが多い。 ... 英語の世紀とは、英語が民族や国家の個別の言語を超えて 広域に世界語化して通用するコト。 昔から 大学では第二外国語としてドイツ語、フランス語の何れかを履修させて来たが、それは英独仏の三大言語が かって世界語だった時代の名残りである。 ... その中で近年、特にフランス語の凋落が目立つ、世界政治の公用語としての地位は英語に奪われ、国内では有名なパリのパスツール研究所ですら論文は英語で書く様になった。 ... 日本では、非英語圏の作家として毎年 ノーベル文学賞の受賞候補に挙がる村上某も英語に翻訳された作品あっての候補者であろう。 ローカルな日本語の作品だけでは候補作品に推される機会など滅多に無いはず。

 英語を公用語としている国は世界では 1/3 の 60ヵ国、世界人口を 70億人とすれば 20 億人が英語を常用している計算になる。 英語が公用語でない国でも Web に、ビジネスに英語を使う機会は多い。 国際政治の場でも例えば 日韓条約の原文は英文が基本になっている。 Web サイトの世界では 70%の利用者が英語で書き、30%がローカルな現地語を使っている。 ... 今の時代は、世界に向けて何かを発信しようとしても英語を使わねば 読んでも聞いても貰えない。 つまりは、ローカルな自国語で意見を発信しても なかなか世界の人々には届かないのである。 私のこのブログ も日本語圏以外の人が読みに来るコトは全くない。 ... 昔、知人だった台湾人の社長は、外で仕事をするときには北京語を使うが 家では台湾語で会話をしていると話していた。 人口の減少が進む中、日本語も同じ道を辿り、更にローカル化して行くのだろうか。

 科学の現場では、国境を越え言葉の壁を乗り越えて... 、特に自然科学分野の最前線ではいま世界中の研究者がしのぎを削って研究開発を競っているが、そこで使われる言語は、書き言葉も 話し言葉も英語が主である。 この傾向は やがては社会科学や人文科学の分野にも広がるであろうが、自然科学の各分野では既に 20世紀の後半から事実上 「英語の世紀」 に突入している。 ... そんな 「英語の世紀」 の世界では、非英語圏の人よりも英語圏 若しくはヨーロッパ語圏に属する人の方が圧倒的に有利である。 対する非英語圏に属する国の国民は、バイリンガル ( bilingual ⇒ 二カ国語話者 ) でもって この事態に対応するしかない。... ただ、日本語には他の言語圏にはない特徴がある、それは言語構成の多様さである。 我々は漢字・ひらがな・カタカナ・アラビア数字・アルファベットの五種類の文字を自在に使って何でも表現できる。 強いて云えば発信力が弱いのが難点だが...。

 何処の国にも、@ 話し言葉があり、A 書き言葉があり、その上を B 世界語 (Universal Language )が覆っている。 日本の場合、@ は現地語 (Local Language ) の日本語であり、A が国語 (National Language ) であり公用語である。 B は、現在は英語であるが、昔は漢文だった。 ... 「英語の世紀」 への世界的な流れに対して、国が将来的に @〜B の三本の柱をどの様に組み合わせ、或いは切り捨てる心算なのか、この辺りは未だ不透明である。 ... 過去には、この国にも英語の公用語化や漢字のローマ字化などの議論が有ったが、現在ではその様な極論は影を潜め、英語が必要な人たちを中心に着実にバイリンガル化が進行しつつある。 だが、その一方で現状では何も全ての日本人が英語を話せる人種になる必要は無いと云う人もいる。

 プリンストン大学 教授の水村美苗氏は、この問題は国民の中の一部の人を優れたバイリンガルに育成すれば足りると主張する。 即ち、教育により英語が出来る人材を育てる必要は有るが、そうかと云って全ての人に高度の英語力を求める必然性はない、寧ろ この際 配慮すべきは、英語の能力自体が 経済格差や知的格差に結び付かない様にするコト。 更に、その為には翻訳文化の向上、維持、発展を計る仕組みを作り、英語が出来ても出来なくても 必要な知識や情報は 何時でも得られる様にして置くコトが重要だと説いている。 ... また、 科学やビジネスの最前線に立つバイリンガルに対しては、同時に リベラル・アーツ ( 一般教養 ) の収得の必要性をも求めている。 一考に値する提言である。

 参考書 :
水村美苗  日本語が滅びるとき   ちくま文庫

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
英語の世紀 ...言葉F ぬるでんぼう/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる