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zoom RSS 人と家畜の一万年

<<   作成日時 : 2016/11/15 21:00   >>

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 国連の推計では世界の人口は 2016年10月現在で 73億6千万人。 我々の先祖は今から 10万年前にアフリカの東部で誕生、その後ながい時間を掛けて世界中に広がり BC 8000年頃には、その数は推定で 100万人、BC 2500年には 1億人にまで増加。 18世紀の産業革命時に漸く世界人口は 10億人に。 それから僅か 300年足らずの 2016年には世界人口は 73億6千万人にまで膨れ上がった。 ...現在の世界の人口は、1年間に 6千万人が死に 1億3千万人が生まれる、そんなペースで人は増加を続けている。 地球上には 人類の様に順調に発展して来た生き物は他にはない、何故か?

 肉食動物の場合、餌にする動物が増えなければ その動物は増えない、そんな状況が長く続けば逆に絶滅の恐れさえある。 では何故 この10万年間に人類だけがほぼ順調に増え続けたのか? ...それは人類が10万年前から動物界・植物界の食物連鎖の頂点に立ち、食糧を確保し続けたからに他ならない。 ...人口の増加に伴い人類は狩猟生活から農耕生活へと生活を転換して、しかも農産物の不作に備えて食料を保存する知恵を会得し穀物を貯蔵した。 だが、肉類の長期保存は難しかった。 そこで人間は、生きている動物を捕獲して住居の近くに飼いおいて、必要に応じて動物を屠殺して肉類を得るコトにした。 野生の動物を家畜化して置けば、何時でも必要な時に生きている動物を食料として使える。 結果的に動物の家畜化は、肉類の貯蔵庫の役割を果たすコトに...。 これが野生動物の家畜化の始まりである。

 家畜は公には 「産業動物」 と云う。 産業動物とは 「産業の利用に供するために飼育し、又は保存している哺乳類、鳥類に属する動物のコト 」 で、家畜は繁殖をも含めて全ての生命維持活動を人間の管理下に託している。 即ち、家畜とは その生産物 (肉、乳、毛、卵、皮、労働力) を人が利用する為に飼育している動物のコト。 但し、愛玩動物や蜂、蚕、魚介類、爬虫類の扱いはその都度使い分けされている。

 野生動物は、或る時期に或る場所で人間の管理下に置かれる様になった訳だが、その年代や地域を特定するコトは難しい。 だが、人間が繁殖させて品種を改良した家畜の中で代表的なのは、犬 (原種はオオカミ、アジア・アフリカで BC 1500年の頃から)、鶏 (インド・東南アジアで BC 3000年の頃から)、牛 (アジア・アフリカで BC 4000 年頃から)、 馬 (アジア。ヨーロッパで BC 2000年の頃から) 等である。 他に野生動物を飼い馴らして家畜化したのは 猫、象、ラクダ、トナカイ等であるが、これらの動物は人間の力では繁殖を行うコトが難しく、仕方なく個体は原則 野生の侭で飼い馴らされた家畜である。 ... 人に最も身近な動物の犬は狩猟用に、猫はネズミ対策用に家畜化された。 古墳時代の形態埴輪の出土数は、馬・犬・鶏...の順に多い。

 中学生の頃、我が家ではヤギ 2〜3 頭に兎4〜5 匹、鶏 数羽を飼っていた、朝起きて山羊の乳搾りと学校から帰ってからの餌の草刈りは私の仕事だった。 台風が来る前には 2〜3 日分の餌を確保していた。 田植えの前には土を均す仕事がある、効率を上げようと近所の農家から牛を借りて来て引っ張ったが、ムチで叩いてもどうしても動かない。 仕方なく飼い主のオジサンに来てもらったら動き出した。 牛も相手をよーく 見ていて 素人の手捌きでは中々動いては呉れなかった。 ... ヤギや兎の子が生まれて独り立ちする頃になると決まって自転車の後ろに大きな篭を付けた馬喰う (ばくろう) のオジサンがやって来た。 漸く慣れて来た子ヤギや子ウサギが引き取られて行く時は、何とも悲しい一瞬だった。 近所の農家では馬喰うに引き取られて行く仔馬を その家のオバサンが泣きながら見送っていた。 生まれる前から世話をしてきた家畜は家族の一員なのだ。

 時には 朝起きてみたら兎が餌を食べ過ぎて死んでいたり、鶏が猫かイタチに噛み殺されているコトもよくあった。 死んだ兎は登校前に皮を剥いで毛皮の油が固まらない様に灰を溶かしたバケツに漬けて出掛けた。 飼っていた猫が死んだコトもある。 今では市や町の資源関係の部署が収集してくれるが、昔は自分で穴を掘って埋めた。 私の地方では猫の死体は道の三叉路に埋める習慣があったので、それに従った。 それだけではない、家族の誰かが飼っていたインコやハムスターなど、小動物が死んだ場合も処分はズーット私の仕事だった。 生き物を飼うというコトは最後まで面倒を見ると云うコトに尽きる。

 参考書 :
J・クラットン / 増井久子訳  動物文化史事典  原書房
 

 

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